研究紹介

研究テーマ

  • 計算困難な問題に対するアルゴリズムの研究
  • 現在、計算困難であると仮定されている様々な問題に対して、その解法アルゴリズムの研究を行います。 例えば、素因数分解、離散対数問題、楕円曲線上の離散対数問題に対する解法アルゴリズムの解析、改良等に関して研究しています。

  • 計算量理論的暗号理論(計算量的暗号理論)
  • ある種の計算困難な問題(素因数分解、離散対数問題等)を仮定して、対象の暗号システム・プロトコルの安全性を保証する暗号理論です。 公開鍵暗号、ディジタル署名をはじめとして、現代暗号におけるポピュラーな研究分野であり、これまで安全性概念に関する理論研究や新しい構成法等を研究してきました。

  • 情報理論的暗号理論(情報量的暗号理論)
  • 攻撃者への情報漏えいの度合い(情報量)を情報理論的立場からに客観的に見積もることで安全性を保証する方法論がとられ、計算モデル、攻撃者の計算能力に関する仮定なしにシステム・プロトコルの安全性を保証できる暗号理論です。 本研究テーマに関して、これまで電子署名やステガノグラフィをはじめとする幅広い暗号・認証技術に対して、世界で先駆的な研究を行ってきました。

  • 結合可能安全性の理論
  • 対象の暗号システム・プロトコルが他のシステムと自由に結合しても、安全であることを保証できる理論です。 計算量理論的暗号理論、情報理論的暗号理論のそれぞれにおいて、結合可能安全性の理論を展開できますが、特に後者における結合可能安全性の研究に力を入れています。

  • 数学的構造を利用した暗号プロトコルの構成法
  • 代数構造、幾何構造、組合せ構造等の数学的構造を利用して、効率の良い様々な暗号プロトコルの構成法を研究開発しています。 このような数学的構造は、計算量理論的暗号理論、情報理論的暗号理論の両者において有効に利用できます。 これまで、このような数学的構造を利用した様々な暗号システム・プロトコルを研究開発してきました。